どこからが残業か

前世紀末までは間違いなく諸外国から見た日本人はワーカーホリックに映っていたはずです。それは今世紀に入ってからもそう大きくは変化していないでしょう。労使闘争や裁判沙汰に不慣れな日本人の体質によるところも大きいようです。そこで昨今問題になっているのが残業についての就労問題です。サービス残業というような言葉が浸透して久しいいまでもなかなかにこの辺りの問題は解決を見ないところがあります。これなどは社内での人間関係が悪くなることを恐れての滅私奉公でしかないのです。
本来は残業は法律的に見てもルールが定められています。確かに全ての会社が定時でしか動かなくては社会的に問題が出てきてしまうでしょう。そのために例外的な措置というものも盛り込まれはいます。しかしそれにしても、いくらでも無償で残業させて良いということはないのです。そこで大切になってくるのはやはり個々人がはっきりと残業した分についての権利を主張していくことです。個々人とは申しましたがそれは意識の問題で、実際に交渉に当たる時は会社ごとの形態に則ることが大切です。具体的には労働組合があるようなところではまずその中で明確に意見をまとめて団体交渉に臨むのがいいでしょう。
そもそもが残業に対してどれだけ確かなことを把握しているでしょうか。一般的に法定労働時間の上限は一日8時間で一週間40時間とされています。ここからが少しややこしいのですが、会社によっては法定労働時間内いっぱいまで働くように定められていないということがあるのです。つまり社内の規定では6時間の労働時間であるとします。そのような時にある日2時間の残業を言い渡されれば、これに対しては特別な割り増し残業手当は必要ないのです。もちろん通常の時間分賃金は発生しますし、要求することができます。みなし残業とされるようなものがあったりして一概には理解しづらいところもあります。疑問がある時には専門家に相談することから始めるのがいいでしょう。
漠然とした知識だけでは会社と争うことはできません。確かにお金のことを争うのに余計な出費をしては本末転倒と考える方もいるかもしれません。しかしやはり真っ当な要求をしていくためにはしかるべきところに相談し手順を踏むことが必要になるのです。その際に発生する手数料などの費用を惜しんでいては、より大きな損失につながるかもしれないことも考慮して判断しましょう。